どうしてもSMAPがいい

平成生まれ一般人が「SMAP大好きだ!」と綴るブログ。「はじめに」の記事をお読みください。

「古畑任三郎vsSMAP」〜12月17日ドラマの話〜


前の記事でも書きましたが、自分は「古畑任三郎」が大好きで、SMAPが大好きで。

 

つまりは、この作品が大好きで何回か観た記憶はあるのですが、今見る古畑任三郎vsSMAPは予想以上に凄かった。

三谷さんの脚本がイロイロとだだ被って凄かった。

 

そして色褪せず面白かった。

演者の皆さんが一様に、若い。
慎吾ちゃんは21歳でこれ演るのか。凄い。

古畑任三郎」のオープニング演出と音楽が大好きなのですが、SMAPのモノクロ写真が並ぶのは本当に格好良い。


ただ、キムタクが任三郎とコーヒー飲みながら立ち話して挑発するシーンがなかった。
出だしの三谷さんの口上も、任三郎の新年あけましておめでとうございます、の挨拶もなかった。(当たり前か)
うーん、やっぱりDVD買おうかな。

 


この作品は、SMAPそれぞれがどんなキャラクターか視聴者側が知っているからこそ、面白さ倍増なんですよね。
そしてそのキャラクターをファンでなくとも基本的に知っている、というのがSMAPの凄いところ。

 

それぞれの台詞や行動は、現実のSMAPを知っているから余計に納得がいくわけで、吾郎ちゃんの振り付け変更に焦るところとか特に知らないとよく分からない。
これはダンスが不得手の彼を知っているからこそ、声出して笑うところ。

でも、吾郎ちゃんはフリ覚えが早いと言われていますし、彼等は虚像実像の境界線が見えないところがまた面白いんですよね。


事実も噂も本当も嘘も実像も虚像も混ぜ合わせて今この作品を見ると、いろいろと重なる事が多くて何倍も楽しめます。
どこを拾えばいいのか分からないくらいたくさんあるのですが、とりあえず心に引っかかるシーンや台詞並べます。

以下。

 

・敏腕マネージャー前田さん。
・オネエ振付師さん。

・ケンカする木村さんと慎吾ちゃん。
・中居くんと木村さんのケンカ腰の話し合い。
・サラッと急遽ソロ内容変更を希望する吾郎ちゃん。
・それが全て計画通り。
・追いかけてくる草彅くんの気持ちを一番に汲むのは慎吾ちゃん。
・「今まで何やるのも、みんな一緒だったじゃん」
・見張り役は吾郎ちゃん。
・振り付け変更にひとり焦る吾郎ちゃん。
・中居くんとキムタクの「青いイナズマ」の振り付け変更理由の説明の仕方の違い。
・比喩表現がよく出るキムタク。
・具体的状況説明が多い中居くん。
・自分の事を買い被りすぎだと言う草彅くん。
・「テレビこそ人の本当の姿を映し出すものです」
・痣の理由の嘘がかなり下手くそな草彅くん。
・木村さんの「先手打つしかないでしょ」
・全員集合と言われたのに来ない吾郎ちゃん。
・常に冷静な意見の吾郎ちゃん。
・無言のメッセージを送る中居くん。
・それぞれが意見を出し合い「どうする?」と話し合いながら事を進めていく五人。
・度々アイコンタクトを交わす年上ふたり。
・計算できないフリしてるっぽい慎吾ちゃん。
・計算早い吾郎ちゃん。
・挑発にノるキムタク。
・諫める中居くん。
・自白するのは中居くん。
・責任感じる木村さん。
・労う吾郎ちゃん。
・中居くんの自己犠牲的行動を嘆く慎吾ちゃん。
・草彅くんの「ありがとう」。
・人知れず振り付け練習をしていた吾郎ちゃん。
・「この人たちは逃げない」
・「僕たちはもう覚悟はできています」
・「ファンのみんなも分かってくれると思います」
・コンサートを演らずに立ち去る五人。
・「最後まで堂々とね」
・「後悔はしてないんでしょう?だったら胸張って行きなさい」
・「友情で結ばれた五人の若者」

 

・中居くんの「SMAPは終わらせない」
・木村さんの「お前が苦しい。だからオレらも苦しい」
・吾郎ちゃんの「言ったろ?僕だってSMAPの一員なんだ」
・草彅くんの「みんな、ありがとう。嬉しかった」
・慎吾ちゃんの「そんな事してオレらが黙ってるってなんで思うかな」

・自己犠牲を伴う程にSMAPを守ろうとしたリーダー中居くんの台詞。
・基本的に行動も口調も斜に構えている木村さんの素直な思い遣りある台詞。
個人主義マイペースな印象の吾郎ちゃんが言うからこそ響く台詞。
・この事件で四人の優しさや思い遣りを一番感じているだろう草彅くんの台詞。
・ひとりで罪も何もかも背負おうとする中居くんを咎める慎吾ちゃんの台詞。

・前田さんの「デビュー前から知ってますよ」
・富樫の「SMAPをこんなかたちで終わらせたくないんだよ」
・「彼等は悪い人間じゃないよ。そうでなかったらこんなにたくさんの人の心は、掴む事はできません。」

 

・五人の子どもの様な青年たちを愛し信じた敏腕マネージャーの台詞。
・草彅くんの弱みを握りそれをネタに強請る富樫の台詞。
・本編、ラストを飾る古畑任三郎の台詞。

 

…一体どこからツッこんだらいいのか。
まずアイドルグループが本人役で殺人事件の犯人ってところから挑戦してますけど、この内容を全部演れるSMAPよ。

個人的に面白いのは、
中居くんが「キレイな中居くん」演ってるとこ。
木村さんが「キムタク」演ってるとこ。
吾郎ちゃんの「早くしないとエレベーターが」等々、度々コミカル。
草彅くんの演技が素なのか演技なのかよく分からない。
慎吾ちゃんのくわせ者感溢れる演技が多すぎるとこ。


前半は主役が出るまで1時間な上「青いイナズマ」の尺長いだろ、と。

SMAPの見せ場詰め合わせ。

後半は自転車乗ってBGMと逆光照明背負ってくる登場シーンから田村正和さん演じる古畑任三郎の推理と対決の見せ場。


そして、今泉くんのギャグと西園寺くんのデキる小男感。

刑事コロンボをモデルにしている任三郎の追い詰め方がまたドラマチックで嫌味で、後半は俄然盛り上がってくるんですよね。

トリックについてはスルーした方が楽しめる部分が多いかなとは個人的には思います。

確か、このvsSMAPの後にイチローが本人役で出演した時は、バットで打った球で犯罪成立させていた様な気が…。

三谷さんは時々トンデモ設定が入ってくるから、細かい部分は気にしない方がいいじゃないかと思って見てます。

 

 

この回の鍵であり結論は「絆で結ばれた五人の青年の犯行」なわけです。

 


そして、「古畑任三郎」は音楽と映像と照明を使った舞台調の演出や遊び、画になるカット割が面白いと思っています。

現場検証のシーンでカメラの視点が実は演者の視点だったというのが個人的にとても気に入っています。任三郎が近付いてきて画面がペシリと叩かれるとか、面白いなと思うワケです。

 

また、物語として、シーンとして、一番好きなのは草彅くんが追いかけてくるところ。

犯行現場に向かう四人のカットに映り込む、草彅くんの足元のアップと叫ぶ声。
続く四人の驚いた表情と中居くんの「何やってんだおまえ?」の言い方。
「お願いだから連れてって」と訴える草彅くん。

この草彅くんの行動によって計画に綻びが生じ始めます。
が、彼はここで行かなければ仮にこの完全犯罪が成功したとしても、その先自責の念と疎外感を抱え続ける事になったでしょう。

何より、良いも悪いもいつも五人一緒だったじゃん!と、本来なら許されないけど、草彅くんの意思を尊重させてあげたくなるこの感じがSMAP

 

そして、戸田恵子さん演じるマネージャーさんでラストを飾るこの物語。
マネージャーさんが格好いい。
とにかく格好いいんだ。

 


…この作品にはもう十何年間踊らされています。脚本に、演者に、そしてSMAPに。

何度も観てるんだけど、やっぱり見ちゃう。

そして、ここに来て新しい楽しみ方ができるとか、想像もつかなかった。

いつも予想の斜め上をいくSMAP
でも、それがドラマチックで面白い。

 

好きだ!